超世界転生エグゾドライブ深海考察

カクヨム産小説「超世界転生エグゾドライブ」について思いつく限りいろいろ書いていくやつ。

【不労所得】

 周囲の者が獲得した経験点の一部を自動的に徴収する。割合はごく僅かで、自らのスキルツリーに合致する経験点しか加算されないが、修行に要する時間を別の事業に回せるマルチタスク性が大きな強み。

 いいですね不労所得

【超絶成長】などと違って一癖あるタイプの自己強化です。周囲に召使でなくとも人を置く必要がある代わりに自分の手を開けられるのがメリットですね。

様々な方向性に手を向けるときに有能なCメモリなので、性質上【全種適正】とはとても相性がいいですね。

戦闘系の召使とともに訓練を行い【超絶成長】にさらにブーストをかける使い方も強そうです。

癖がある性能な割に色々なCメモリとの組み合わせが思いつくいいCメモリですね。

 

異世界転生視点としては、これもチートとして描写されることは少ない気がしますね。

ビーストテイマー系が強力な使い魔を使役した際に力が逆流するパターンなどが該当するのでしょうか。

【全種適正】

 本来のスキルツリーを無視して、あらゆる通常スキルを直接習得することができる。上位スキルも直接習得することが可能だが、同等の上位スキルの作成が可能なIP量に到達している必要がある。

 スキルのところで少し説明しましたが、転生時のアバターによってランダムにスキル傾向、成長傾向というのがスキルツリーや限界として定められるわけですが、このCメモリを使うとスキルの取得に関してあらゆる誓約を解除します。

【超絶成長】などとは成長に倍率がかからず限界を突破できない代わりに身体面だけでなく社会系など1枠であらゆる方面に対して成長する点が異なりますね。当然組み合わせればそれこそ無限の組み合わせから成長できるまさに万能の体現となるわけです。

 とはいえレギュレーションや対戦相手から必要な能力はある程度絞り込めるわけで、このCメモリを使うよりはそれに適したCメモリを設定した方がいい場合も多いでしょう。

そのなかでこのCメモリを使うのは「何かしら現地で柔軟に対応すべきことが想定される」ときになるのではないでしょうか。

 

さて、異世界転生視点から見た時、これをチートとしているものは割とあるように思います。

わかりやすい例で言えば「普通の人は一部の適性のある魔法しか使えないが、すべての魔法の適性がある」チートなどでしょうか。あらゆる分野において、という表現をされることは少ないですが、こと魔法の才能という分野においては結構見られたチートだと思います。

2話目【実力偽装】

2話目もサクサクやっていきましょうね。

このあたりからウェブ版と単行本版出てくるのですがここではウェブ版をもとに書いていきます。

 

  • 「シト様は私に文字を教え~~」(異世界転生視点)

いきなり話がめっちゃ飛んでるように見えますが、ええ、異世界転生ものにおいて、奴隷となった美少女をなんだかんだあって助けたりその子に一般相当の教育を施したり生活を送らせるといったことは、非常によくあることなので盛大にショートカットしましたね。

何があったかはイメージで補ってください……と言いたいところですが漫画版第2話や単行本版ではそのあたりに若干の補填があります。あまりにエグゾドライブ的なので読んでください。

 

端的にいうと異世界に日本の食べ物を持っていくと大体とんでもなく受けます。何せ異世界は滅亡寸前なので、レギュレーションを問わず食糧事情などに根本的に余裕がないからです。なのでこういった工場を作ることは事実上金の心配がなくなることになりますね。

もちろん全く同じ動植物があるわけではないので完全に一致することはないでしょうけど、類似のものを作るだけで相当効果があるでしょうね。

このような知識を持ち込むだけで活躍しているパターンの作品も少なくはないです。

 

良いデスネー青春デスネー。

ホビーアニメにおける素人視点の幼馴染が鉄板という話をしましたが、その幼馴染が主人公に好意を抱いてるけど主人公は気づいてないという構図もとても一般的です。主人公は大体競技バカなので当然気づきません。

 

冒険者ランクの話をしておきましょう。

だいたいの場合、冒険者には格付けがあります。まあ会社でも役職とかある以上はもちろん経験や能力に応じてギルドが区分を付けることは合理的であるといえるでしょう。

そしてランクの表記についてはほぼ統一されていて、アルファベットのF~A、Sが用いられることが多いです。あるいは銅、銀、金のような金属名を用いるパターンもありますが、ほぼほぼこの枠内に収まります。エグゾドライブの異世界は全てアルファベットのE~の形のようですね。

経歴等関係なく最下級から始まり何かしらの実績や試験等で上げられることが多いです。最近は割と飛び級もするみたいですね。ストーリー上都合がいい程度のランクまでポンポン上がることが多いです。

 

  • 国家公認勇者(異世界転生視点)

転生者と言えど実績は積み重ねる必要があり、さきに積み重ねた先達がいるのは当たり前のことでその人が一般的に高い評価を受けることは何らおかしなことではないでしょう。

ですが異世界転生ものにおいて「国家に認められた強者」というポジションのやつは概ねくそ野郎です。単純にそのあまりにも大きなネームバリューが当て馬として便利だから、という作劇上の理由だとは思うのですが、この作品内においては別の視点もあります。「滅亡寸前の世界の国家はそりゃ腐敗してるだろうしそれに認められた強者はもちろんくそ野郎だろう」という理論ですね。

というわけで異世界の公認勇者は大体くそ野郎ですのでぶっ飛ばせますし、有名なくそ野郎なのでぶっ飛ばすとIPがおいしいボーナスキャラです。ムンデルクでしたか。とてもいい餌ですね。

 

  • 「……まさか、【酒池肉林】を!」

これただの感想なんですけど、2話冒頭で「召使はメリットであるとともに損失すればデメリットが大きい」って話しておきながらその話の中で「当然それを覆すCメモリも存在する」って流れ持ってくるの美しすぎて鼻血出ますね。

 

ないです。

というか奴隷とかいる世界ですから普通に人権がしっかりしてないです。まあだからこそ仲間にしたり旅したりも簡単ですしね。良し悪しですよ。

 

 

いや、正直あれですね。あまりに作中の解説がしっかりしてるので解説的なことはする必要ないですね。もっと感想文にしましょうか。

【絶対探知】

 限定的な未来予知によって、世界各地のイベント発生条件を察知する。ただし、イベントの結末までを察知することはできない。多くの戦略に噛み合い、目立った弱点も少ない優秀なCメモリ。

 1話目でタツヤが使っているもう一つのCメモリ。限定的に未来予知をするというさらりととんでもないこと書いてあるやべーやつです。

 

ホビーアニメ視点で見ると、とんでもない汎用性を持った超有能Cメモリです。

察知できるイベントに制限がないのでいかなるレギュレーションでも使用でき戦術に合わせて柔軟かつ効率的なルートを作り上げることができる。カードゲームでいうとデッキトップ何枚かから任意のカードを手札に加えるタイプのサーチカードでしょうか。

正直あまり入れない選択も思いつかないですが、膨大な情報量をしっかり管理してこそ輝くメモリなので、実力が歴然と出るメモリともいえる。慣れない間はほかのメモリを優先した方がいいかもしれないですね。

 

異世界転生視点で見ると、これもチートとしてはあまり描写されないタイプのCメモリですね。

運命の出会いとかトラブル体質的なものの表現と言えますが、チートというよりは物語上の性質というか。そういった運命は本来的にはコントロールできない要素でもありますが、このCメモリはコントロール可能になっているあたりは調整の結果でしょうか。

【超絶成長】について スキルについて

 主に身体能力に関するスキルの成長倍率を大幅に上昇する。また、身体能力に関するスキルの成長上限がなくなる。単純かつ強力なCメモリであり、基本のハイパー系三種の一つである。主な使用者はタツヤ。

 1話目のタイトルを飾るシンプルで基本的なデザインのCメモリ。

作中では「経験値」という言葉が使われているが、転生時にそのような数値は視覚化しない。異世界転生において成長は主に保持するスキルによって表現される。そのスキルのうち身体能力、つまりシンプルな物理戦闘力が成長しやすくなるのがこのCメモリです。

 

ホビーアニメ視点で見ればこれほど基本的なCメモリもない。カードゲームにおける攻撃力が高い効果なしのモンスターくらい基本的。

異世界転生においては殴るだけで解決しないことも少なくないが、殴れるならまずこのCメモリが候補にあがるでしょう。何せ自分という最も信用できるものを戦力とできるのですから。一方で例え『単純暴力』レギュレーションでもこれを用いない選択肢もある。単体戦力ではなくチームや一軍をもって戦力とする場合など、たとえ向いているレギュレーションでも一強とならず、使わない選択があるからこそ競技であり娯楽たりえるのだから。

 

一方で異世界転生視点で見た時はなんというか……地味。そんなチート見たことないという人もいるかもしれないですね。

訓練した時のリターンが大きい、というのはチートとして表現されることはほぼないと思われます。ほかにチート時見た能力を持ってる中で、副次的な要素で描写されるか、あるいはチートとしてもっと理不尽なほどに強化されるか。聞いた噂によると呼吸しているだけで強くなることもあるそうで異世界転生は世紀末だなぁ……。

ホビーアニメとしては同じCメモリを使っていても訓練にかける時間や技能、熱意、編成で差が出るというのは良調整ではあるのですけどね。

 

 

ついでにここで、チートスキルではない「スキル」について。

端的にいうと名称化された能力。チートスキルは無類の能力を持つが、4つしかないためスキルを含めてようやく総合的な戦力といえるでしょう。

端的にいってしまえば、すごいと強い、多いと多彩。

大体スキル名のあとのランクがすごいと強い。単純に上位スキルになったりする成長もあるらしいがそのあたりの詳細は語られていない。

スキルが多いともちろん選択肢が豊富なのですごい。とはいえ使わないものを持っていても純粋に邪魔だし場合によるとほかのスキルの邪魔になるので無制限に取るのも問題ですけどね。普通はたくさんスキルを表示されると「すげー!」ってなる一方わけわかんなくなるものですが、この作品はそのあたり主だったものだけ書いて「他○○種」でくくって見せるので両立が図られていて本当にすごい。

 

作中ではスキルツリーについても言及されています。どうやら転生後のアバターによって生まれつき取得できるスキルに限度や方向性があるようです。まあそこも【超絶成長】のように限度をなくすチートスキルがあったりするので基本的には問題としては扱われない話ですが。そのあたりも含めて【超絶成長】は転生者が殴りこむにあたってやはり強力な選択肢と言えますね。

1話目【超絶成長】

さあどんどんいきましょうね。

 

便利ですよね没落期族。貴族なので最低限の知識を集める下地を持ちつつ、没落していることで成り上がる余地があって。タツヤのような速攻型にとっては望ましい出生だと思います。異世界転生って基本的には出生ランダムらしいんでここでこれを引くのはシンプルに強運ですね。

 

  • 超世界ディスプレイ

この場合の「超」はすごい!の方じゃなく世界を超えるという意味でしょうね。ええ、さりげなく飛んでも技術出してきます。これ一般的に使われてるってマジ?

ついでのように異世界についての補足として時間の概念が異なることが述べられていますね。まあむしろ共通することのほうが驚きですから、違う方が当たり前です。

驚くべきはその異世界ごとの法則を解析し任意に読み解くことで編集、俯瞰、速度調整していることですね。便利すぎるぞ。

 

いい子ですよね。幼馴染、初心者。IP20,129を何となくすごいんじゃないの?って言ったり基本的に読者の視点に寄り添ってくれるキャラです。この子と一緒に読んでいきましょう。

実際ホビーアニメにこのポジションのヒロインはつきものです。ホビーアニメ以外のスポーツものとかにもよくいますかね?ほぼ部外者のポジションでいつでも新鮮な初心者成分をもらえます。

 

  • 大葉ルドウ、黒木田レイ

初心者がいるところに熟練者あり。解説ポジションは基本。とはいえダークサイドとライトサイドまとめて持ってきたな……。

解説としては全体的にわかりやすいので任せます。

 

  • 赤溶竜グラジャルグ(異世界転生視点)

神竜の1柱、神造災禍……まあ単純暴力レギュレーションでもあっておそらく理性がない、あったとしても話を聞かない系のドラゴンみたいですね。ぶん殴っていいやつです。

ドラゴンってやつは神様に相当する扱いであったりもして、ぶん殴っちゃダメな奴もあり得るので気を付けてぶん殴りましょう。困ったら河原で喧嘩ルートに派生です。

 

  • ファイゲルツ公

滅亡寸前の異世界にいながらあまりに常識的な人物で涙が出てきた。しかもこの様子だとタツヤは物心ついたころから転生のこと話してるみたいだからそんなおかしな子供を持ちながら個のリアクションができるの逆にタダものじゃないまである。

 

いや、まあ、あれなんだけど、異世界転生ではとりあえず冒険者になっておくと何でもできるんで神様ぶっ飛ばすの前提が冒険者になるのは間違ってないんですよね。

冒険者とか言う戦闘技能しか担保されてないのに身分証明される職業、とりあえずとっておくのに便利だし特にしがらみも拠点も不要。ならない理由はなく、結果を残せばバックアップを受けられる。バックアップを受けてさらに大きな結果を残して……というループができ、とりあえずなっておくだけでどんどんでかいことができるわけですね。

さらにこんなならず者生成器にはもちろんならず者が集まります。つまりぶっ飛ばして実力を見せつける相手がいる。

無限の可能性を持った職業、それが冒険者。IP的にもならない理由がない有能職それが冒険者

 

  • 世界脅威レギュレーション

異世界ごとの滅びの危機を分類したものですね。その内容によってどのように異世界転生するかは変わるので大戦時のレギュレーションとなってるわけです。『単純暴力』レギュレーションはシンプルで、ラスボスをぶん殴ればいいやつですね。もちろん相応の戦力は必要となるでしょうけど。

その他、世界の資源をとりつくしてしまった『資源枯渇』や衛生状態に世界レベルの問題がある『疫病蔓延』のようなぶっ飛ばすだけでは解決できない類のレギュレーションもある。

 

  • 塵殺のジャイボル(異世界転生視点)

1セリフ中で登場から退場まであまりになめらかすぎて思わず二度見しちゃいますね。冒険者ギルドの初心者に絡んでくるくそ野郎の例としては余りに理想的です。

補足ですが異世界にはこういったタイプに限らずくそ野郎がたくさんいます。何せ滅びに向かっていますからね、世紀末な感じになっているんです。

 

ポケモンのとくせい……じゃなくて熱血主人公タイプにありがちな奴ですね。タツヤ君は定石を知らないニュービーであると同時に思考より直感を重視するタイプなので一般的な転生とは少し違うのでしょう。それでも大きくずれないのは直感的とはいえ政界を引いているという有能さの表れてもあるんでしょうね。

 

いやツッコミどころ多いわなんだこの作品は宝箱か?

登場したチートメモリ【超絶成長】【絶対探知】については別記事にまとめます。

プロローグについて

 

ということでここからは各話ごとに小ネタにツッコミを入れつつ大きめの話題は別記事にまとめます。

 

さて、開幕この紛らわしい大会の準決勝、向き合うは既に名を知られている理性的な少年と人情味あふれるダークホース。

さすがに開幕ここから始まることはそうそうないですが、この構図自体はホビーアニメにおいて非常によく発生する構図です。主人公とライバルが情と理性のような対極のキャラクターであることはもはや鉄板ですが、実はこういった大会の決勝戦で対決するのと同じくらいその手前で対決することは多いです。むしろそちらの方が多いか?

その手のホビー作品、異様なくらい謎の勢力、闇の組織、異世界からの侵略が発生していて、終盤に大会があった場合はライバルなどは敵ボスの手前に配置されることも多いんですよね。場合によっては敵に操られているということも。遊戯王のデュエルシティ編における海馬瀬戸やヴァンガード1期の櫂トシキなどがわかりやすいですね。

つまりこの場面が準決勝であるというのは、ホビーアニメ的には定石といえるんですね。あまりに見おぼえありすぎてニチアサかと思いました。

 

  • 轢殺トラック(異世界転生視点)

エグゾドライブにおいて中学生レギュレーションは2tトラックおよびそれに相当するもので轢殺されることで転生しなければなりません。これは高校以上では5tトラックなどに変更される一方、実際に死んでいるわけでなく運動エネルギーを異世界転生用に変換しているのですね。

……何言ってるかわからなくなってきましたが、まあ、なぜかトラックに轢かれて転生するのはもう鉄板ですよね。最近は死に方もバリエーション豊かでそもそも転生させる上位存在が殺しにきたりもしますが。

しかしこのおっちゃん、実際に死んでないとはいえいつも知り合いの中学生轢いてるのやばいな……。

 

まあ最初はこのくらいにしておきましょう。というかこれプロローグなんだけどな……。